ブレーキパーツの組付けとトルク管理の重要性

「桜咲き 腰の具合も 春近し」

~誠太郎 心の俳句より~

 

サンクチュアリーIMCの鈴木です。どうもみなさんこんにちは。

先日痛めたぎっくり腰(※前回ブログ参照)から復活を果たしまして、まだ少し痛みはあるものの、腰の具合も「春近し」というところで、仕事ができる日々に幸せを感じている私鈴木です。

その間ご迷惑をお掛けしてしまったお客様に、いち早く車両をお返しするためにピッチを上げて作業を進めて参ります!

 

 

こちらは千葉県市川市在住T様、車両はRCM-595、Z1000MKⅡの18インチホイール仕様の車両です。今回は前後ブレーキ周りのリニューアル作業でお預かりさせていただいております。

18インチホイール仕様の”当時”のノスタルジックな雰囲気を残しつつ、今日的なレーシングパーツをチョイスした”走る”18インチ仕様へとリニューアル。

選択するブレーキローターは、SUNSTAR社製ワークスエクスパンドのスピードショップイトウさんオリジナルZ専用ブレーキローターです。

レーシングスペックのブレーキローターとあって、一気にレーシーな雰囲気になります!

 

そしてここで、せっかくのスペシャルパーツですのでさらに見た目をスタイリッシュにするため、

私鈴木的に一手間を。

元々使用していた頭部の高いキャップボルトから、

頭部高さの低い、全ネジでない極低頭ボルトをチョイス。ちょっとしたところですが、スッキリと見せられることで、よりブレーキローターの方に視線が集まるようになります。

組付けの際には座面に極薄くグリスを塗り、

しっかりとトルク管理をして取り付けます。

こういった金属同士が重なる部分に極薄くグリスを塗ることによって、締め付けた時の接触面への圧力のバラつきを低減します。

そして、フロントブレーキローターの取り付けボルトは特に緩みやすい箇所ですので、ストリートでお使いの車両には必ずネジ部にはロック剤を塗布し、しっかりとしたトルク管理をして組付けます。

 

ここで注意しなければならないのは、こういったボルトの緩みが起きてしまうと危険な箇所について、緩まないようにするために必要以上の高いトルクで締めておけばいい。という誤解です。

 

ネジは締め付けた時の軸力という引張力によって生み出された復元の摩擦力によって動かないようになっています。そのため必要以上の力で締め過ぎてしまうと、ネジが変形し軸力が失われ、摩擦力が弱まり逆に緩み易くなってしまうということなんです。

心配だからと言って、適正トルクで締め付けた後にさらに高いトルクで締め付けてしまったりすると、逆に緩ませるきっかけとなってしまいますから、特に注意が必要なところなんです。

こういったところにも極薄くグリスを塗布し、丁寧に組付けていきます。

ん~、見た目にもスッキリとしていい感じですね~。

前後ブレーキキャリパーも、ビレットタイプのキャリパー剛性の高いものに変更です。

制動力の高いパフォーマンスパーツに変更した場合、キャリパーボディにも大きな力が加わり今度はキャリパーボディが開こうとしてしまいます。

その結果、せっかくパフォーマンスの高いブレーキローターなどを組み合わせても、キャリパーボディの剛性が足りずに制動力が逃げてしまうことになりますので、この辺りは他のパーツとの組み合わせとバランスも充分考慮して、適正なパーツ選択をする必要があるんですよね。

ブレーキホースは、Allegri”ショルトシリーズ”にて単品製作。車体に合わせて製作することで、車体の”機能美”としての完成度も上がる大事なポイントです。

リアブレーキローター&リアブレーキキャリパーも、スピードショップイトウさんオリジナル、Z専用SUNSTAR社製φ220ブレーキローター&キャリパーサポートの組み合わせでレーシーな仕上がりに!

走行する上でも、前後ともにホイール周りはずいぶんと軽くなりましたので、またさらに走る楽しさが増えましたね!

 

現在では優れたアフターマーケットパーツが豊富に手に入る時代となりましたね。

人それぞれ車両の楽しみ方が違う分、車両ごとに最も適した組み合わせもたくさんの選択肢があります。

車体周りでリニューアルをご検討されている方、こんな感じにしたいんだよね~、ぐらいのイメージで十分ですので、一度ご相談いただけると、それぞれの車体にあったメニューをご提案できるかなと思いますので、お気軽にご相談いただけたらと思います。

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