実は色々と必要な?チタンの溶接
「寒くなり 溶接作業で 暖を取る」 ~誠太郎 心の俳句より~
サンクチュアリーIMCの鈴木です。どうもみなさんこんにちは。
肌寒くなってきまして、前が見えないくらい汗だくで溶接をしていた夏が懐かしく、暖かい溶接作業がありがたくなって参りました私鈴木です。
前回のブログでもご紹介いたしました「アジャスタブルカーボンメーターステー」に取り付け可能な空燃比メーターのO2センサーの取り出しボスについてのお問合せで、
「元々O2センサーの取り出しが付いていない車両に後加工で取り出しを取り付けることは可能なんですか?」
「どの位置から取り出したらいいですか?」
など、元々O2センサーの取り出しがない車両をお持ちの方からのお問合せで、メーターは取り付けたいけれどどこにどう付けていいのかわからない、などお困りの方も多いのではないでしょうか?
そこでIMCでは、O2センサーM12、M18サイズ、材質はチタン製、ステンレス製のそれぞれ二種類をご用意しており、取り付け溶接加工も承っております。
現在では軽量で高強度のチタン材料の製品は、オートバイのアフターマーケット部品に広く使用されている材料ですが、おそらくチタン製のマフラーをお使いになられている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろん後加工での溶接加工も可能なんですが、実はそのチタン材、他の材料に比べて溶接加工には特有の注意点があることはご存じですか?
一体どの辺に注意が必要なのかというと、チタン材は酸素や窒素に敏感で、溶融温度に達すると酸素や窒素と激しく酸化し始め、これらのガスが溶接部に侵入すると、脆化や強度低下を引き起こす可能性があります。
その結果、酸化したチタンは非常に硬い金属となり、伸びが損なわれて脆くなり、排気の圧力や車体の振動を拾って溶接部が割れたりしてしまうことがあるんです。
そこで溶接時の注意点として、大気に触れないように無酸素状態で溶接を行うように完全にシールドガスで遮断し、200°を下回るまで徹底したアフターシールドを行い溶接部を保護することが重要なんです。
そしてもう一つ、バックシールドといってパイプの内側にもシールドガスを流し冷却させ、溶接裏ビードの酸化を防ぎ、脆化や強度低下を防ぎます。
こういった治具は、使い勝手や使用用途に合わせてなかなか「これだ!」っていうベストマッチするものが難しいですので、IMCでは専用治具を製作し、確実なアフターシールド、バックシールドで酸素を遮断し、溶接を行っています。
チタン材の溶接は、溶接前のこういった治具のセットや、シールドガスを充填させる時間など、他の部材と比べて手間がかかる作業になりますが、このちょっとした対応が後々の耐久性に大きく影響してきますので、しっかりとした環境で溶接加工をすることが必要なんですね。
こちらのO2センサーの取り出しボスは常時在庫しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
〈お知らせ〉
サンクチュアリーIMCでは10月31日木曜日は臨時休業とさせて頂きます。
ご不便お掛けして申し訳ございませんが宜しくお願い致します。
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